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PEUGEOT ステーションワゴン
2023.07.05

Vol.26 超速報レポート【プジョー 408】

Vol.26 超速報レポート【プジョー 408】

今回は運よく、試乗車が入りたてのタイミングで「プジョー 408」を試乗することができた。グレードは1.2Lガソリンターボエンジンを搭載した「GT」である。

久しぶりに帰ってきた!4のシリーズ!

かつてはプジョーのDセグメントを担っていた「407」や「406」…。2011年に登場したDセグメントモデルでは「508」という車名が与えられ、4のシリーズはしばらく日本においては存在していなかった。そんな中、実に12年ぶりに4のシリーズの登場である。しかし、かつての407や406とはクルマの性格も、セグメントも違うようである。最近はどのセグメントもボディサイズは一昔前よりも大型化されており、今回の408は全長で4.7mであるが、このカテゴリーを「アッパーCセグメント」と呼ぶそうだ。確かに、最近のDセグメントは4.7m超が多く、4.8m前後のモデルさえ存在している。そして、単なるセダンではなく、大きなハッチゲートを備え、大径のホイールを履いた“クロスオーバー”である。しかし、SUVではない。なぜなら、プジョーのSUVは4桁の車名が与えられるからだ。

大きなハッチゲートを備えた、408。実に使い勝手がいい。

今回は幸運なことに、まだ試乗車として登録されたばかりの408に試乗する機会を短時間ながら得ることができた。そこで、今回は超速報レポートをお送りする。

今回の408に搭載されるエンジンは、すでに308などでも搭載されている直列3気筒1.2Lガソリンエンジンと、直列4気筒1.6Lガソリンエンジンに電気モーターが組み合わされたプラグインハイブリッドモデルが用意されている。今回試乗したのは前者である。残念ながら、筆者の大好きな1.5Lディーゼルはこの408には世界中を見ても用意されていない。308をベースとしているモデルなのだから、ぜひ1.5Lディーゼルも用意されると嬉しいのだが…。

直列3気筒1.2Lガソリンターボエンジンは最高出力130馬力、最大トルク230Nmを発揮する。トランスミッションは8速ATだ。

まず最初に乗り始めて感じるのは昨年登場した「308」とインテリアの雰囲気はほぼ同じであり、Cセグメントの中ではかなりプレミアム感があり、驚かされる。最近のプジョーは価格が高くなった…という声も聞かれるが、しかし内装の質感や装備の充実度合いを見れば、十分に納得のいくところではないかと筆者は考えている。

エンジンに関しては1.2Lのターボで実際にどうなのか…というのが一つ興味のあるところであった。実際に走り始めれば、大きな不満はない。街中で走る分には低回転から発揮するトルクの太さから、街を走る分には大きな不満はなさそうだが、しかしエンジンを高回転まで回してパワーを得ようとすると、やはり130馬力という数値からして、頭打ち感があるのも否めない。パワー不足で不満というほどではない(特にアクセルをそれほど大きく踏まなくても、グイグイ加速していくフィーリングはさすが)が、もうあと少し+アルファのパワーがあるとありがたいと感じる場面もあるかもしれない。だからこそ、1.5Lディーゼルがやっぱり欲しくなったのも事実である。

パワーを求める方は1.6LのPHEVがいいだろう。これにもいずれ乗ってみたいと思う。

しかし、パワーがどうだ…という前に、この音の静かさ、滑らかさ、トルク感が直列3気筒の1.2Lエンジンとは思えない。このあたりはすごいと思う。

そして、乗ってやっぱりプジョーだなと思わせるのはその乗り味である。しなやかでありながら、単にふわふわしておらず、しっかり感を感じさせる乗り味は正に“ネコ足”である。

径は大きいが、割と細いタイヤを履いている。この珍しいタイヤでも、しっかりプジョーの“ネコ足”を体感できる。

ボディと同色グリルがなかなか個性的だ。

シートには308同様にマッサージ機能が用意されていて、ゆったりとした座り心地のいいシートに加えて、本当に快適だ。

お尻のあたり部分にはファブリック、それ以外にはアルカンターラを用いた素材の吟味の仕方もいい。

メーターは液晶だが、3Dタイプが採用されている。

今回は短距離の試乗だったため、まだ深く知ることはできなかったが、また改めて次回しっかりと試乗して、Go!Carチャンネル含め、当ページでもレポートをお送りしたい。

後席に座ってしまえば、頭上空間に不満はないが、乗り降りする際に頭をぶつけないように気を付けたい。

開口部が大きく、大きな容量のラゲッジスペース。

バンパーは塗装されておらず、素材そのままなので、万が一傷をつけても目立ちにくいし、補修の際も安価で済むのがありがたい。フランス車らしい、実用性をよく考えたところである。

全高は1.5mで、ゴンドラ式の立体駐車場にも対応できる確率が高いのも嬉しい。

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プジョー 408 GT主要スペック

<寸法・重量>
全長…4,700mm
全幅…1,850mm
全高…1,500mm
ホイールベース…2,790mm
車両重量…1,430kg

<エンジン・トランスミッション>
排気量…1,199cc
種類…ターボチャージャー付直列3気筒DOHC
最高出力…96kW(130PS)/5,500rpm
最大トルク…230Nm/1,750rpm
使用燃料…無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション…8速オートマチック

<駆動方式・燃費>
駆動方式…前輪駆動(FWD)
燃料消費率(国土交通省審査値)
・WLTCモード…16.7km/L
・市街地モード…13.2km/L
・郊外モード…16.4km/L
・高速道路モード…19.1km/L

Writer

Gocar Gocar

Go!Carチャンネルのキャスター。2015年ホワイトハウス入社。2016年3月からGo!Carチャンネルをお送りしているが、免許取得後すぐ各種試乗インプレッションを行っており、これまでに試乗した車種は700車種を超える。毎週日曜日16:00からは「Go!Carライブ」をGo!Carチャンネルにてお送りしており、視聴者の皆さんとのふれあいを毎週楽しんで放送している。
また、2022年4月より、レディオキューブFM三重(78.9MHz)にて、「Ericar・Gocar Auto Ensemble♪」というラジオ番組のパーソナリティも務めている。

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